小児整形外科

▼先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)
股関節の受け皿側の造りが浅いなどの原因で、関節適合性が悪くなった状態です。完全に関節が外れている例では、装具治療や入院による牽引などを要します。

 

 

▼斜頸
しゃけい。頚部(けいぶ)を傾けた状態です。筋肉の硬さが原因のもの、骨の異常が原因のもの、炎症に伴うものなどがあります。エコーやレントゲンで評価を行い、原因に応じて対応します。

 

▼骨端症(ペルテス病、オスグッドシュラッター病、シーバー病など)
子供の骨には骨端核と呼ばれる部分があり、その部分への過度な負担などで血流障害が生じて起きるものが骨端症です。部位により、ペルテス病(股関節)、オスグッドシュラッター病(膝関節)、シーバー病(踵)などがあります。安静で軽快しますが、負担を軽減するためのリハビリテーションや装具を要することもあります。

 

▼側弯症
背骨が曲がった状態です。多くは原因不明です。成長に伴い曲がりが強くなることが多いため、定期的な評価が必要です。曲がりが強い場合は装具治療の適応となります。

 

▼内反膝(O脚)、外反膝(X脚)
成長過程に伴う生理的なものが多いですが、くる病(ビタミンD欠乏による障害)やブラント病(膝近くの骨の成長障害)、骨系統疾患(先天的に骨や軟骨の障害をもつ病気の総称)などが原因のものもあり、その見極めが大切です。

 

▼手の先天異常
指が多い、くっついている、短い、動きが悪いなど、生まれつき手の機能や外観の異常を持つ病態です。手術を要する場合は専門施設(成育医療研究センターなど)に紹介させて頂きます。多くの不安を抱えているであろうご両親の心理的サポートも行います。